持ち家のメリット
・内装や設備などハード面のクオリティが高め
・間取り変更や設備交換などを自由にできる
・退職までにローンを完済すれば老後の住居費の負担が軽くなる
・住居費を下げられない
・固定資産税・都市計画税がかかる
・マンションは修繕積立金、管理費、駐車場代が恒常的にかかる
家は所有してしまうと、そこから簡単には移動しにくくなることが場合によってはデメリットになりますが、駅から徒歩5分以内など、売りやすく貸しやすい物件を選んでおくことで住み替えしにくいというデメリットは回避することが可能です。
ただし、注意したいのは転勤になった場合に家族が離ればなれになるケースがあること。入居してから10年間(または13年間)は、住宅ローン控除が受けられます。ところが、その期間内に転勤になったとき、家族も一緒に引越すとローン控除が受けられなくなります。そのため単身赴任を選ぶ世帯も多くあります。
マンションの場合、管理費や修繕積立金が年々上がるケースがあります。修繕積立金が大幅に上がる前に新築に住み替えることで、これらのデメリットを避けることもできるでしょう。
賃貸のメリット・デメリットを比較
賃貸のメリット
・いつでも自由に引越しができる
・設備の交換や修理費用の負担がない
・収入の変化に合わせて住居費をコントロールしやすい
賃貸のデメリット
・内装や間取り、設備などが自分で決められない
・一生家賃の支払いが続く
・高齢になったとき契約を更新できないことがある
賃貸で暮らすメリットは、なんといっても飽きたり嫌になったりしたらすぐに引越せる身軽さ。また、設備の故障や老朽化、災害で被災したときも修繕などにかかる費用は大家さん持ちです。
老後、持ち家の活用は資産価値次第
対象になる物件は金融機関によって違い、主流は土地付き一戸建てです。マンションは大都市圏の立地の良い物件に限られるケースが多いようです。
その他、持ち家を売却して管理のラクなコンパクトな住まいに買い換えたり、高齢者施設への入居の一時金にしたりなども老後の持ち家の活用法。ただし、いずれにしても売却したときにまとまった利益が得られる資産価値の高さが大前提になります。
老後、賃貸での暮らしはどう考える?
賃貸の場合、老後の年収に合う家賃の家に引越すことで、出費をコントロールできるのがメリットです。しかし、前述したように保証人が確保できないなど、契約の更新が難しくなることも。
現役時代は賃貸で暮らし、退職後に持ち家を購入するというプランは、早くから持ち家を買った場合に比べて住居費が多くなってしまいます。退職金を住宅購入に使えば、退職後の生活費が足りなくなるかもしれません。また、住宅ローンの借り入れには年齢制限もあります。いつか家を買おうと考えているなら、老後を待たずに早めに買ったほうがいいでしょう。
将来のことも考えて自分に合う暮らし方を選ぼう
最後に、持ち家と賃貸でそれぞれ向いている人の特徴をみていきましょう。
・退職までに住宅ローンが完済できる人
・収入が安定している人
・ずっとシングルの可能性がある人など
・転勤が多いなど住む場所が確定していない人
・健康状態が思わしくない人
・大きな借金を背負いたくない人など