ここ最近日本では、増え続けている空き家が問題となっています。
売却を検討していても、馴染みのない不動産売却に不安を持たれる方も多くいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、これから空き家の売却を検討している方に向けて、売却方法や注意点をご紹介します!
≪売却方法≫
まず、空き家の売却方法は3つあります。
●解体を行わず、古家付き土地として売却する
●解体後、更地にして売却する
●不動産会社に買い取ってもらう
「解体を行わず、古家付き土地として売却する」
空き家を解体せずに、空き家付きの土地として売却する方法です。
この場合、「中古戸建」「古家付土地」と呼ばれます。
空き家が築浅、状態が良い場合などにおすすめします。
時間と手間がかからない、解体費が不要なので売却にかかる費用を抑えられるといった点がポイントです。
一方で売却までに長い時間がかかってしまった場合、建物の老朽化が進むため定期的な管理が必要といった点に注意です。
「解体後、更地にして売却する」
空き家を解体して、更地として売却する方法です。
建物の老朽化が進んでいるのであれば、更地にした方が高い価格で売却しやすい場合もあります。
また、駐車場や店舗といった別の活用方法もある為、購入を検討したい人の幅が広がります。
しかし、更地にするには解体や整地の費用がかかるに加え、空き家付きの土地よりも固定資産税が高額になってしまいます。
「不動産会社に買い取ってもらう」
不動産買取業者へ依頼する利点は、通常の不動産売却よりも売却までが早いことです。
場合によっては買取を依頼後、1ヶ月程で現金化することも可能です。
ただし、注意点としては売却価格が市場価格よりも低くなる可能性があります。
通常の売却でなかなか買主が見つからない、とにかく早く売却したい場合に依頼するというのも手です。
≪売却する時の注意点≫
●空き家の名義を確認する
不動産を売却する時、売却できるのは名義人である本人だけです。
したがって、空き家を売却する時は名義人を事前に確認しておきましょう。
複数人で空き家を相続している場合は、誰が土地・建物の権利を所有しているのかなどの確認は必須の為、権利者全員に確認しましょう。
名義人が被相続人のままであれば、法務局で名義変更の手続きを行う必要があります。
●税金の特別控除を利用する
空き家を売却する時には控除を利用しましょう。
不動産を売却して利益を得ると、その売却益に対して税金が伴います。
控除を利用することにより、その税金を抑えられたり、非課税にできたりと様々な利点があります。適用できる控除があるのか不動産会社の担当者や税理士に相談してみましょう。
●価格を設定する時は少し高めに
空き家の販売価格を決める時、価格を相場より少し高めに設定することをおすすめします。
最終的な売却金額を決める時、買い主から値下げ交渉がある場合も多くあります。
値下げ交渉に対応するにあたり、価格交渉で損をしないためにも媒介契約をした不動産会社と相談して、最初から販売価格は少し高めに設定しておくことも検討してみましょう。
●空き家の状態を確認しておく
売却する時、必ず空き家の状態を確認してから売るようにしましよう。
空き家の売買が成立した後、雨漏りやシロアリ等の被害が発覚した場合、買主から損害賠償を請求されるといった問題になる可能性があります。
そういったトラブルがないよう、空き家を売却する前には一度建物の状態や地盤を確認しましょう。
もしも老朽化が進んでいた場合は、修繕後に売却するか、更地にして売却する方法も検討してみましょう。
≪まとめ≫
空き家の売却にはいくつか方法があるので、それぞれメリット・デメリットを理解した上で適した売却方法を選択しましょう。
あらかじめ知っておくことで、かかる費用を大きく抑えられることも可能です。
また、売却をする時には複数の不動産会社に査定してもらうとよいでしょう。
複数の会社に依頼することで相場価格が把握できるほか、信頼できる不動産会社を見つけて相談できる可能性が高くなります。
また、空家対策として自治体によって条例が定められているところもあります。
埼玉県所沢市では「所沢市空き家等の適正管理に関する条例」(平成22年10月1日施行)、埼玉県入間市では「入間市空家等の適正管理に関する条例」(令和4年7月1日施行)などがあります。ご自身の地域の条例を確認してみましょう。
空き家の特性を理解し、後悔のない売却を実現しましょう!